2012/01/18

村上龍 オールド・テロリスト (10)

文藝春秋 2012年 02月号 [雑誌]文藝春秋 2012年 02月号 [雑誌]

文藝春秋 2012-01-10
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 村上龍「オールド・テロリスト」に、カツラギという名の女が登場する。今のところ唯一の女性登場人物である。そしてカツラギは頭がおかしい。

 頭のおかしい女に共通する特徴は、場の空気が読めない事だと思う。コミュニケーションが下手と云えばそれまでだが、自分の意識に集中しているとも云える。カツラギも静かなカフェで、周りをいっさい気にせず、「私は犬です」などと突然大きな声で喋り出す。僕はそんなカツラギが愛おしい。一刻一刻を真剣に生き、とても一途なのだと思えるからだ。

 頭のおかしい女は、前触れもなくいきなり腕を組んでくる。自分の2倍以上も歳の離れた、ほとんど見ず知らずの関口に対しても常に腕を組んで歩く。どのような理由があるにしろ、ないにしろ、このような行動をする女性は、男性にとって可愛いに決まっている。頭のおかしい女は可愛い。

 ひとつだけ気になっている事がある。どうしてカツラギは苗字で呼ばれているのだろう? 名前で呼ぶ方がより親近感が持てるのに。

 ☆ 村上龍 著作リスト (年代順)
 ☆ 村上龍 著作リスト (五十音順)

2 Comment:

  1. こんにちは。
    ほ~そういう「可愛い」もあるんですね。
    きっと
    うちの犬がついつい同じ失敗をしてしまうカワイイと
    ダメンズ(ダメな男子)に母性本能をくすぐられるカワイイと
    外国人が一生懸命に日本語を喋るカワイイと
    また違ったカワイイなんでしょうね。(^_^)v

    現代の多様化する「可愛い」ですね。

    返信削除
    返信
    1. こんにちは。

      難しい事を云いますね。笑 でもよく考えると例題の3つのどれにも少しずつあてはまるような気もします。世渡りが出来ず、上手に生きる事の出来ないカワイイ。相手からスキンシップを求めてくる事のカワイイ。そんなところかな。笑

      削除